秋の夜長
カエルもいつのまにか鳴かなくなっていて、聞こえてくるのはウマオイムシ、コオロギといった秋の虫の声になりました。
でも、まだ消え入りそうに聞こえてくるキリギリスの声。
温度が下がっているのですね。虫の声でわかります。
少年のころ、キリギリスを捕まえて、こやつ死んでしまうのは温度のせいだろうと、兄が飼っていた熱帯魚の水槽の水面とフタの間の隙間にキリギリスをいれた籠をぶらさてげいました。水温が一定に保たれていますから暖かいんです。
すると、キリギリスはクリスマスイブまで生きておりました。
死んだキリギリスは枯れ葉色。
虫は、草が動いていたものなんだなと、虫は、草の化身なんだなと、その時わかりました。
秋の虫の声をききながら、歌っておりました、秋のよなが。
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